決定的なビジョンを持て!それは必ず起こりうる

人間誰しも、大小問わずとも何らかの願望がある。当然僕の場合はプロミュージシャンになるというのもその願望の一つだった。高校生の頃からいつも眠る前に自分がプロとしてステージに立っている場面や、雑誌に出たり、ラジオに出たり、という場面を想像していた。いわゆるビジョンを描いていた。言葉で「あー、プロになりたいなー」とか考えるのでは無く、あくまでも映画の様に場面を想像する。まあ、僕の場合は絶対プロになれるという、自惚れや勘違いに等しい自信があったので、想像するのは容易だった。例えば、将来ラーメン屋になりたいという願望があるなら、ラーメン屋を経営して満席になってる様子を想像する。味もしかり、店の内装、客の顔、と、映画のように隅から隅まで完璧に想像る。しかし完璧に何かのビジョンを描けるという事は当然、ある程度の経験に裏打ちされていなくてはならない。ラーメンの味も知らずにラーメンの味を想像できるだろうか?しかし、自分で作ったり食べ歩いたりしていれば容易に出来るようになってくる。そして想像は創造へと繋がる。要するに願望に向って動きを取っていれば想像も事こまかく出来るし、完璧に想像しようと思うのであれば願望に向っての動きが必要となる。僕の場合は眠る前の想像がやたら板に付き、やがてそれは妄想にまでなり不眠症におちいる程までとなった。まるで脅迫観念。脅迫観念となる程にまで想像するのは人格破壊というリスクもある。しかし何かを得ようとするにはリスクは当然の事。覚悟しなくてはならない。「決定的なビジョンを持て!それは必ず起こりうる」僕はそう思う。